Booty Tune

released 13 June 2013>>購入<<
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Juke/Footworkは独自のダンス文化を擁することもあって、初見のリスナーには非常にアグレッシブな印象を持たれることが多い。ゲットー由来の音楽で、シカゴの黒人達にガツガツ系のアーティストが多いのも事実。ダンスミュージックとしてのファンキーさや新しさも目立つのかもしれない。現在、シカゴ外のシーンからは多くのトラックメーカーが登場しているが、ロシアのOL、日本のPicnic Women、dooopioらをはじめとして、IDMやエレクトロニカをルーツにもつとおぼしきアーティストも多い。フロアとベッドルームを行き来するような、独特のマイナーなメロディ感やエモなムード。Gnyonpixはそうしたテイストを、初めてJukeに持ち込んだ最初期のアーティストと言える。

Booty Tuneから「Dance Is Mine EP」を1年前にリリース。前作はジャズやエレクトロニカのメロディやネタをJukeのフォーマットに落とし込んだものだったが、今作はタイトル通りサンプリングをテーマに据えたシングルとなっている。
サンプルネタはブラコン、ブルース、ジャズ、クラシック、果てはアメリカン・オールディーズまで多岐にわたる。王道の変則Footwork「Overdose」「Convulsion」から、ハネたビートの「Healthy Codeine Shop」「Mojo」、疾走感あふれる4つ打ちの「She」と多彩。さらに今回は、いまクラブシーンの一部を賑わせまくっている山と岩の音楽”GORGE”をフィーチャー。日本GORGEのドンともいえるhanaliが、とんでもない落石トラックを提供している。

Miyu Terasawaによる、ジャケットの匿名感というか独特の宙ぶらりんなトーンがまた素晴らしい。音楽的にもひとことでまとめられるようなスッキリサウンドではないが、それこそこのシングルの最も重要なポイント＝44,100と名付けられた理由なのではないだろうか。今作は、ファンクでありR&Bであり、ロックであり、テクノである。とか言っとく！